一行の詩

直観のままに、わくわくして生きていく

想像と幻想

「建築知識」という雑誌を本屋でたまたま見かけた。

バックナンバーがたくさん置いてあり、

商業施設の特集だったり

作家の過ごした家屋の特集だったり

建築の専門的な計算式がずらーっと載っていたり。

わたしはカフェ特集が一番わくわくした。

 

子どもの頃、折り込み広告の間取り図を眺めて

あれこれ想像していたことを思い出す。

広い庭から玄関に入り

階段を上がって

右側の部屋はわたしの部屋にしよう。

 

ところでわたしは、

想像した世界で満足することが得意だ。

コロナ禍で家から出られず

無性に買い物に出かけたくなったときがあった。

そのときにイオンへ行こう、と思って

いつも行くイオンを想像した。

 

自動ドアを入り、イオンの中を歩いていく。

カルディに着いたら、手前に特集された商品を眺める。

自分のお気に入りのルートを一通り歩き回り

欲求が満たされて空想の旅から帰ってきた。

 

そんな話をカウンセリングで話したとき

想像と幻想の話をされたと思う。

幻想は、ないものをあるかのように感じること。

 

自分は物をそんなに買う必要を感じない。

可愛いカフェの雑貨や食器、

好きなものに囲まれていたいのだが

いずれ壊れたり消耗していく。

なので、インスタで流れてくる素敵な空間を見たり

ウィンドショッピングをしたり。

 

美しいものを見ているだけで満たされるのは

目にしたものをありありと、

自分の中に再現しているからなのかもしれない。